元料理人で現コンサルなラヲタ

40代/男性

・仏伊中印料理の元シェフで、現在はコンサルティングに携わっています。
・宅麺は主に製麺・スープ開発の参考用に利用しています。
・麺の加水率やスープの甘い、塩っぱい、辛い等は主観ではなく、全て検査器により数値化した絶対値及び相対値を元にコメントしています。答え合わせのご参考に。
・味覚検定チョコEASY・NORMAL・HARD全問正解(全問正解率1%)
・ラヲタ歴35年以上、春木屋・丸長・土佐っ子の味で育ち、家系直系・二郎直系・東池袋大勝軒直系は何周もしている元ガチ勢です。
・麺が解れない原因は強く固めているからではなく、打ち粉が少ないか、配送時の結露による麺表面の糊化が考えられます。菜箸で何度も触れるのは麺に傷が付きデンプンが出て逆効果なので、コツとしては思い切って麺を取り出し、水分をキッチンペーパーで吸わせてレンチンし、軽く解して茹で直すと解決出来る場合があります。

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2023年09月19日

スープは白口煮干、節、昆布、ガラ、根菜を使った昔ながらの中華そば。
あっさり醤油清湯ですが、香味油がやや多めに浮かんでおり、口当たりは軽すぎず重すぎず。
出汁とカエシは別々になっており、出汁自体にも煮干由来の塩味がほんのり感じられます。
カエシの量は調節が可能で、3/4程度使うと塩分濃度約1.4%ほどの平均的な濃さになりますが、
一旦味を確認し、それで薄く感じるようなら残りも足してみるとよいです。
また全部使っても塩味濃度約1.9%、糖分濃度約6.4%といずれも若干濃い目かな程度で止まります。

麺は加水率やや低めの角刃中細ストレート。
ツルパツ食感で、絡みも良く、この麺とスープの組み合わせはやはり安定感があります。

トッピングはしっとり滑らかなモモスライスチャーシュー2枚と極太角材メンマが3本。
チャーシュー、メンマ、ネギと全てがInスープなので、トッピングの味がスープに干渉しており、
実店舗の味とやや異なる違和感を生んでいるように感じます。
通常の調理方法だとチャーシューはスープの湯煎過程で硬くなり、メンマに使われている黒胡椒もスープに落ちてしまい、
ネギも臭み消しに使われるように風味まで飛ばしてしまうので、出来ればトッピングはスープと別にパックして欲しかったかなと。

ちなみに私は具材がInスープの場合、トッピングの過剰な加熱を抑える為に
豚脂が融点に達し始める36℃程度までスープ温度を上げてからトッピングだけ別に分け、
スープのみ再度湯煎にかけるなど、実店舗の再現性をより高めるよう工夫しています。
チャーシューも上手に解凍出来れば硬くならず、画像のようにしっとり軟らかく戻す事が出来ます。

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