だーらは

40代/男性

子供が生まれるまでは、朝から並ぶラーメンペロリストやってました。コロナをきっかけに宅麺を利用することとなりましたが、思っていた以上のクオリティによく利用しております。
煮干しが好みですが、大体なんでも美味しく頂きます。
悩みは心から旨いと思える味噌ラーメンに未だ出会えていないこと…

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2024年04月05日

世の中の真理なんていうものは、語り尽くされた言葉だけで語っても、いくつだってあるだろう。
 
そう、例えば、実に幼稚で原初的な表現を用いるのであれば
 
「楽しい時間はすぐ過ぎる」
「つまらない時間は長く感じる」
 
こんなような類のものだ。
 
ただ、これは宇宙を貫く物理法則、つまり数学的表現と同様で、ラーメンに置き換えても、普遍的に通ずる部分がある。
 
つまり、
 
「美味いラーメンは、思い返すと一瞬の出来事」
「好みでないラーメンは、思い返せばやたらと冗長」
 
そんなような言葉で表現される、「アレ」である。
 
當店『純麦』についていえば、圧倒的に前者。
 
兎にも角にも、見事なまでの融合感・一体感であり、ニボフィーチャー感。
 
【スープ】
まずもって、初動は煮干しの良い香りが強めに立ち上る。
一口啜ってみると、そこに感じられるのは、見事なまでのニボと動物の融合感。
豚と鶏のミックス感ある奥行きは、骨と肉との両方から煮だされたもの。
更には干し海老、帆立、昆布と、厚みを増す錚々たる素材の顔ぶれ。
極め付けは魚醤まで使うというこだわりようだ。
ここまで厚みと奥行きを両立するスープは貴重で、既にとんでもなく美味いのだが、、、
 
最後は『オリーブいりこ(※)』を引き立たせる配合ニュアンス。
確かにこれは淡麗煮干しだわ、と納得させる強さを感じます。
 
(※)オリーブの葉と塩水で生のカタクチイワシを煮だし、
   乾燥させて仕上げたいりこ。
   はい、知らんかったですわそんなの(笑)
 
【麺】
これに合わせる麺も、並じゃない。
中太でやや平打ち気味の、角張った若干縮れ麺。
加水は中~多程度で、小麦の密度が高いがゆえのずっしり感です。
噛んだ瞬間の反発感が心地よいし、旨みも香りも十二分。
国産小麦「せときらら」使用の、素晴らしい麺です。
 
【チャーシュー】
2種の豚レアチャも、麦苗ゆずり?な出来栄えで旨い。
このクオリティを届けてくれるっていうね。
梱包が1枚1枚別にして頂いているところが、本当に心意気。
 
 
僕は女将の前勤務店も好きで、好きなんだけど、3回しか行った事がないので、女将と具体的な会話をしたこともない。
なのだけど、この一杯を生み出してくださって、本当にありがたいし美味しかった、それだけお伝えできたらなぁと思います。

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