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【はんつ遠藤のラーメン教室】第18回:ネオご当地ラーメン~青森~


青森ラーメンは2系統に分類される。まずはイワシの煮干しや焼き干しを使用した清湯系醤油ラーメンの系統。別名、津軽ラーメンとも呼ばれるが、青森県西部の津軽地方のみならず、県内全般で見られる。

2015年05月18日 更新
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青森ラーメンは2系統に分類される。まずはイワシの煮干しや焼き干しを使用した清湯系醤油ラーメンの系統。別名、津軽ラーメンとも呼ばれるが、青森県西部の津軽地方のみならず、県内全般で見られる

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津軽ラーメンとは?


沸き立つ煮干しなどの味と香り、細ちぢれ麺が特徴で、具にチャーシュー、刻んだ長ねぎが載る。もともと青森、特に津軽地方の陸奥湾ではイワシが大量に採れ、それを炭火で焼いた焼き干しなどを蕎麦の出汁に使用するのが定番。その流れをラーメンも汲む。実際、蕎麦店でラーメンを提供しているところも多く、その1軒である青森市の『入〆』は大正時代からラーメンがメニューに。ラーメン専門店としては大正末期から昭和にかけて屋台で創業した『来々軒』が元祖とされる。清湯スープは動物系と合わせるところ、魚介のみで構成するところがある。

濃厚煮干ブームの到来!


つぎに濃厚煮干しラーメンの系統。こちらは弘前の『たかはし』が代表格で、煮干し風味だが、濃厚な動物系スープと合わせた白濁系醤油ラーメン。この系統が最近、勢力を拡大し、筆頭の『長尾中華そば』が「ごく煮干し」を提供して大評判に。その凄さは、東京の百貨店で催事で訪れた結果、東京に一大「濃厚煮干しブーム」が誕生してしまったほど。なお、青森にはご当地ではないが、個性的で根強いファンが多いラーメンも存在する。それが「味噌カレー牛乳ラーメン」。元祖は。札幌で活躍していた佐藤清氏(故人)が青森市に開いた現・『味の札幌 大西』で中高生の発想により誕生。市内数店舗でメニュー化している。


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フードジャーナリスト・はんつ遠藤


日 本のラーメンだけにとどまらず、世界中のグルメに精通する。テレビ番組でのリポーターや、カップラーメン監修、雑誌でのグルメコーナー連載、更にはフー ドテーマパークのプロデュースや監修を行うなど、その活躍は幅広い。世界中のグルメを知り尽くす舌ならではの視点で、数多くの著書を執筆し、バラエティに 富んだ企画やイベントを実施している。