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【はんつ遠藤のラーメン教室】第19回:有名ラーメン店のルーツを探る~二郎~


本店は東京都港区三田。昭和43年に都立大学で創業し、慶応大学の東側の国道1号線沿いの角に移転し、道路拡張のために再度移転。

2015年05月19日 更新
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本店は東京都港区三田。昭和43年に都立大学で創業し、慶応大学の東側の国道1号線沿いの角に移転し、道路拡張のために再度移転

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次郎から二郎へ


現在は正門の西側に存する。正式には『次郎』だったが、三田に移転の際、看板屋が間違えて『二郎』と書いたため、今の屋号に。相変わらず行列だが夜営業が開始され、若干短くなった。
本店以下、目黒や神保町など各地に直系の店舗がある。最近は首都圏のほか、東北や北海道(札幌)にも。また、以前に『二郎』を名乗れていた吉祥寺や王子などは途中で店舗名が使用できなくなり、屋号を変える事態に。本店は取材拒否店としても有名で、その流れを汲み、今では支店も取材拒否店が殆ど。

二郎という独立した食べ物としての全国に拡大


「二郎はラーメンではなく、二郎という食べ物」という表現があるほど独特のラーメン。
トンコツなどで採ったスープに背脂も浮く濃厚系醤油ラーメン。ボリュームのある太麺に、大量の野菜や豚(チャーシュー)が載るスタイルは、見た瞬間に食べ手を圧倒する。
本店以下、支店でも野菜、油の量、ニンニク、辛さなどを独特の言い回しで注文、また、本支店で同一ではなくローカルルールも存在するため、注意が必要。
昨今は「二郎インスパイア系」といって、直接の関わりがないが、本店をリスペクトした店舗や二郎メニューを提供するところが全国的に増加傾向にある。なお、「二郎」のラーメンというと、富士山型の盛り付けを想像する方が多いが、本店では、量は多いものの富士山型ではなく、それは『関内二郎(ラーメン二郎横浜関内店)などのイメージが独り歩きしたもの


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フードジャーナリスト・はんつ遠藤


日本のラーメンだけにとどまらず、世界中のグルメに精通する。テレビ番組でのリポーターや、カップラーメン監修、雑誌でのグルメコーナー連載、更にはフー ドテーマパークのプロデュースや監修を行うなど、その活躍は幅広い。世界中のグルメを知り尽くす舌ならではの視点で、数多くの著書を執筆し、バラエティに 富んだ企画やイベントを実施している。