2025年04月30日
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40代/男性
・仏伊中印料理の元シェフで、現在はコンサルティングに携わっています。
・宅麺は主に製麺・スープ開発の参考用に利用しています。
・麺の加水率やスープの甘い、塩っぱい、辛い等は主観ではなく、全て検査器により数値化した絶対値及び相対値を元にコメントしています。答え合わせのご参考に。
・味覚検定チョコEASY・NORMAL・HARD全問正解(全問正解率1%)
・ラヲタ歴35年以上、春木屋・丸長・土佐っ子の味で育ち、家系直系・二郎直系・東池袋大勝軒直系は何周もしている元ガチ勢です。
・プラチナ会員ですが抽選販売は直近29回中26回落選、新商品は全滅で毎回先着販売で買っています。
・麺が解れない原因は強く固めているからではなく、打ち粉が少ないか、配送時の結露による麺表面の糊化が考えられます。コツとしては思い切って麺を取り出してレンチンし、軽く解して茹で直すと解決出来る場合があります。
2025年04月30日
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スープは名古屋コーチンの丸鶏や奥久慈軍鶏のガラなどを使った鶏ベースで、鶏中心の構成からは店主出自の一燈らしさも垣間見えますが、
一燈のつけ麺ような濃厚なタイプとはまた違い、すっきりとしたクリアな淡麗系となっています。
塩分濃度は約2.4%とキレもありつつブ厚い旨味と深いコクも感じられる味わいで、牡蠣に関しては出汁を引いておらず香味油として加えられているため、
牡蠣の味わいや旨味というよりも牡蠣の風味がほんのり香るような造りとなっており、スルスルっと啜ると牡蠣が鼻にフッと抜ける感覚を楽しめます。
麺はとみ田でお馴染み心の味製麺のスクエア型多加水角刃太麺。カットは短めで麺肌もつるりと啜りやすく、密度の高いコシの強さと噛み応えが楽しめます。
ただ形状に関しては、本来は真っ直ぐな麺線のストレートタイプなのですが、冷凍生麺特有の曲がり癖が付いてしまっており、ウェーブが掛かっています。
昆布水はフコイダンによるとろみが少なくあっさりとした旨味の日高昆布から引かれており、
塩分濃度は約1.8%と一般的なラーメン以上に高い塩味が施されているため、
スープに付けずとも昆布水に浸した状態で普通に美味しく頂けます。
藻塩やレモンをかけるのもお勧めですが、私は日本蕎麦のように山葵を麺に塗るのが好きで、おろし生姜を軽く付けてもさっぱりと頂けます。
なお残った昆布水はスープ割に使えますが、スープも昆布水も味が濃いので、割ったところで塩味はあまり薄まりません。
ただ麺量は200g程度なので、もっと食べられる方は麺を半玉ほど用意しておいて、スープで割った後にレンチンした熱々スープに入れれば、ミニ塩ラーメンとして二杯目に突入出来ます。
付属トッピングは鶏むねと豚ロースのレアチャーシュースライスが1枚ずつ。豚は肩ロース肉ではなくロース肉です。
低温調理なので湯煎は厳禁。流水やぬるま湯など、豚脂の融点を超えないように30℃以下の温度で緩やかに解凍しましょう。
また今回改めて思ったのは、実店舗では美しいストレートの麺線が特長となっていても、通販だと無造作に丸めて冷凍するせいで、
麺に手揉みと同じ要領の軽い圧が掛かってしまい、手元に届く頃には折り目が付いていたり、不規則に曲がってしまっている、というケースが多く見られるように感じます。
ストレート麺の折り曲がりによる見た目、食感、啜り心地の違和感というのも、冷凍通販で感じている実店舗との味の違いの一つとして顕著に現れている部分でもあるので、
麺の再現性を高める冷凍方法(束ね方・畳み方など)についても、宅麺側でマニュアル化して店側と連携するなど、改めて対策を講じて頂ければと思います。