「元料理人で現コンサルなラヲタ」全ての宅麺レビュー

全499件のレビュー中 1-25件目


2024年04月04日

浜松の宅麺クラウドキッチンで製造された富士丸ブランド麺です。
量は1玉約270gとなっています。
 
加水率やや低めの強くうねった角刃平打太麺で、短めに茹でると富士丸らしいゴワボソ食感になりますが、
長めに茹でても二郎直系っぽいフワデロにはならず、ポクポクとした食感になります。
 
画像1枚目は右が富士丸製、左が宅麺CK製です。宅麺製が白っぽいのは打ち粉によるもので、どちらもオーション麺です。
切刃番手も同じで、冷凍生麺同士の比較という観点で言えば、しっかりコピー出来ていると思います。
 
インスパ系の麺マシに加えるもよし、
濃厚系スープの替え玉に使うもよし、
自作スープで家二郎を楽しむもよし、
別売鍋スープの〆に投入するもよし、
梶原の白(油そば)風に食すもよし、
食べ方はお好みで。
 
ちなみに梶原の白とは茹でた麺に背脂とほぐしたブタと長ネギを乗せた富士丸梶原店の独自メニューで、
麺半玉に対し、ブタカスアブラ(ラーメンや鍋スープの付属品)1パックで塩味のバランスが取れます。
画像2枚目は上記量を普通のラーメン丼に盛り付けたボリューム感です。半玉で普通に一人前の量になります(笑)
 
残った半玉分の麺は鍋の〆やラーメンに加えて大盛り仕様にすると無駄なく使えますが、
白だけで麺1玉使いたい場合はブタカスアブラ1パックに濃口醤油&旨味調味料を適量足すか、ブタカスアブラを2パック用意するとよいです。
ただ2パックだと液状油がちょっと多いかも。
 
ほぐしブタとネギの量はお好みで。
生卵やラー油、酢、ニンニク、玉葱、唐辛子、胡椒、生姜、紅生姜なども好きなだけ追加して楽しみましょう。
ヤサイは味が薄まるので量に注意です。
 
富士丸のブランドが付いた二郎系冷凍生麺という希少性も加味した上で、
1玉270gを小売で税込270円なら、通販だと安いほうですね。
コスパ(価格に対する満足度)は高いほうだと思います。

4

2024年04月04日

富士丸ブタの単品販売です。ラーメンの豚増しや炒飯の具、ご飯のおかずやお酒のお供に。
部位は豚腕肉、量は3個入り合計で約250g。
1個あたりの大きさは縦幅約7cm、横幅約5cm、高さ約3.5cmくらいにカットされています。(個体差あり)
自宅だと画像3枚目のようにガスバーナーで表面を香ばしく焼いて梶原店の炙りっぽくする事も可能です。
 
ただ宅麺CK製なので忌憚なく書きますが、漬けダレは今現在の富士丸の味をコピー出来ているものの、
食感はパサギチで、富士丸直系のムチホロ感を再現出来ていません。
特に成形と縛り方、またカットの形状も直系店と違う為、最終的な味や食感も結構変わってきます。
 
画像4枚目は右が宅麺製、左が富士丸実店舗製です。
宅麺製はブロック1本が細く、カットがゲンコツ状に分厚く、
何より縛らずにネットを使っている時点でジャナイ感があります。
 
実物の味をご存じない通販専門ユーザさんの中には、美味しいと思えればそれで良いという方もいるかもしれませんが、
実店舗の本物を食べているリアルの客層は本物の味を求めて買うので、
ユーザの経験値によって期待する再現度とクオリティが違ってきます。
 
ブタはスープの仕込みとの兼ね合いもあるため完全再現が難しいのは理解の上ですが、
せめて加工に関してはトリミングの時点から最終的なカットに至るまで、
実店舗の工程を細部まで今一度見直し、物理検査も徹底すべきだと思います。
 
カットの厚みは商品インパクトとして敢えてゴツい塊状にしているものと思います。
ただ「富士丸監修」ではなく「富士丸正規品」として商品化するのであれば、
実物と遜色ない、本当の意味での「『店の味』を忠実に再現」に期待します。
 
一方、モノ自体については食べ応え抜群で、汎用性も高く、インスパイア風の厚切りチャーシューとして考えると優れた製品です。
 
細かく解せば汁なしの追加トッピングに、また味付アブラに混ぜれば富士丸風のブタカスアブラが作れます。
カットした豚に刻みキャベツ、白胡麻、ごま油、出汁醤油orポン酢を和えると、家系風キャベチャーに。
刻みネギと白胡麻をぶっかけてラー油を垂らせば居酒屋風の簡単おつまみに。
そこにコチュジャンや豆板醤を加えて混ぜると町中華風のピリ辛ネギチャーシューになります。

9

2024年03月21日

本商品は鍋専用スープという事で麺は付いていませんが、
スープ量はラーメンよりも約1.7倍ほど多く、逆に液体油は少なめになっています。
分量的には2〜4人用くらいですね。
 
塩分濃度はラーメンが約2.2%に対し鍋用は約2.0%、Brix値は約12.7%と、
データ上からも分かる通り鍋用はラーメンよりも塩味も甘味も控え目で、まろやかな作りになっています。
ラーメンスープは麺を食べさせる為に醤油のキレを出してありますが、鍋スープは野菜に合うように醤油のエッジを円くした印象です。
また旨味成分のグルタミン酸が多いので、鍋の具材となる肉類やキノコ類と合わせると、旨味が更に倍増するといった仕掛けが施されています。
 
付属のブタカスアブラは鍋に入れるもよし、別皿にして具をくぐらせるもよし、
〆にトッピングするもよし、食べ方はお好みで。
ただ普通の鍋スープと違い只でさえ液状油が多く、そこにカスアブラまで加えると完全に脂質の摂り過ぎとなるので、そのあたりは自己管理で。
若い子は普通に食べていましたが、私は途中から胃にズシっときました(汗)
 
あと作り方としては、チラシの調理例はモツ鍋と寄せ鍋になっていますが、
今回は富士丸らしくすき焼き風に溶き卵に付ける事を前提に、
モヤシ、キャベツ、ニンニク、茹で卵などを盛り付けて、富士丸風ニンニク豚すき鍋の形でも用意してみました。
 
とにかくモヤシがメチャクチャ合います。水餃子や餅も相性抜群です。あと茹で卵は鍋に入れておくだけで勝手に味玉になります。
トマトやキムチ、カレー粉などのアレンジ系とも違和感なくハマると思いますので、
お好きな具材をお好きなように入れて自由に楽しむとよいでしょう。
 
〆は別売りの富士丸麺で。もちろんウドンや雑炊もアリです。

5

2024年03月21日

富士丸倶楽部で販売されている宅麺CK製の通常品は麺が約330gありますが、こちらはその少なめバージョンとなっています。
ただ小サイズといっても60g減の約270gと、それでも一般的なインスパと同程度のボリュームはあります。
 
この量だと普通の方が一人で食べ切るのはまだまだキツいと思うので、
少なめを出すなら150g〜200gくらいの一般的な量にしたほうが、
300g前後の量は食べきれないという方々には喜ばれるんじゃないかなと個人的には思います。
 
また宅麺CK製のブタカスアブラはブタカスが入っていないように見えるほど細かい繊維状になっていますが、
富士丸実店舗は手作業でブタをほぐして固形を小さく残した状態で背脂と混ぜているので、ブタの存在感が全く違います。
 
同じタレとA脂を使っていても、ブタの加工次第で再現度は全く変わってくるので、このあたりの工程も細部まで模倣したほうが良いのではと思います。

4

2024年03月21日

スープは鶏の厚みある旨味と醤油の甘味とコク、やや多めの鶏油が活きたトイボらしい水鶏淡麗系。
塩分濃度は約1.6%と抵抗なく飲める平均的な塩加減で、素材がすっきりとした形で活かされています。
 
麺は実店舗と同じ大成商品の中加水角刃平打中細ストレート。
スープを拾いやすい麺肌で、コリプリの食感としなやかなアシの長さ、
麺自体のナチュラルな甘味がスープとよく合っています。
 
付属トッピングは節の香る細切メンマに、タレが適度に染みた脂身ジューシーな豚バラロールが2枚。
やや厚めのボリューム感あるスライスで、スープに豚の旨味が徐々に溶け出す事で時間経過と共に味変が進む役割を果たしてくれますが、
酒呑みはトッピングせずに表面を軽く炙って酒のアテにするのもよさそうです(笑)
 
レシピ化が可能な宅麺CK仕様に構成を落とし込む形で作られていますが、
それでもトイボっぽさは充分表現出来ていると思います。

5

2024年03月14日

スープは伊達鶏の生ガラをベースに背黒煮干も効かせた醤油清湯で、あっさりながら深みもある淡麗系喜多方スタイル。
塩分濃度は約1.9%と若干高めで、濃口醤油のキレと旨味がどっしりとした出汁とバランス良く調和しています。
 
麺は東京製麺の特注で、うどん用の中力粉を独自配合した平打の熟成多加水中太麺。
一般的な喜多方麺よりやや厚く、適度な縮れともっちりとした弾力と強いコシ、
そして官能的でツルツル滑らかな瑞々しい麺肌が特長として表れています。
 
付属トッピングはコリコリ食感でしっかり味付けされた薄切りメンマと、
チャーシューは以前までのバラブロックをまるまる横にスライスした丼からはみ出る半面盛ではなく、
現在は縦にスライスした一般的な喜多方スタイルの3枚に変更されています。
ただ国産豚のしっとりと軟らかい赤身と甘味ある脂身の質は変わっておらず、
食べ進む内に脂がスープに溶け出して更なるコクを与えてくれます。
熱湯湯煎すると、この肉汁と脂分が袋内に溶け出てしまうので、解凍は冷蔵庫か流水で行いましょう。
 
他の有名店のような円みや甘味のあるタイプと若干異なる、醤油感、煮干感の効いたやや関東寄りな喜多方スタイルで、ことチャーシューに関しては多くの方を唸らせる逸品だと思います。

7

2024年03月07日

スープはサラサラとした純煮干で、苦みやエグミはありませんが、煮干特有の芳醇なクセはしっかりと活かされています。
塩分濃度は約2.1%とやや濃口ながら、塩味の角を無くしたまろやかな口当たりで、
煮干の旨味と甘味にも奥行きがあり、煮干油も重みが無くあっさりとしています。
以前は長崎産の片口鰯や鯵、千葉産の真鰯などが使われていましたが、最近は千葉産の片口鰯を使っているようです。
 
麺は本店と同じ東京製麺の低加水角刃中細ストレート。
コリパツの食感で、時間の経過と共にスープを吸い上げ、煮干の風味と一体化してゆきます。
 
付属トッピングは豚肩ロースの低温調理レアチャーシューが2枚。
ジューシーな国産霜降り肉で、薄めのスライスながらむっちりとした弾力と、体温でとろける甘い脂が特長の逸品。
またスープの邪魔をしない淡い味付けとなっており、麺との相性もしっかりと考慮されています。
当然ながら湯煎は厳禁、またスープの余熱でもタンパク質の変性による肉質と風味の変化が生じるので、
レアチャを臭いと感じてしまう人は熱が入る前に早めに食べるか、ラーメンに乗せず別皿にするとよいです。
 
数年前に宅麺でも販売されていた丿貫の6号店ですね。
欲を言えば和え玉もあれば嬉しかったですが、全体的には流石のクオリティだと思います。

8

2024年02月08日

スープは鶏ガラと根菜を沸かさずにじっくりと煮出したあっさり醤油清湯。
クリアに澄んだ綺麗な黄金色で、さらりとした穏やかな鶏胴ガラの味わいの中に鰹もほんのりと香り、
薄口醤油のキリッとした塩味はやや強めの旨味と甘味が優しく和らげています。
 
麺は自家製の超多加水平打中太縮れ麺。
加水率が非常に高い佐野ラーメン特有の瑞々しく滑らかな舌触りにプリプリモチモチとした弾力とコシの強さ、
また手揉みによる不規則な縮れがスープを適度に持ち上げ、噛む場所によって異なる多彩な食感を生み出しています。
 
付属トッピングはシャキシャキとした歯触りのメンマに、チャーシューはしっかりと巻かれた厚めの豚バラロールで、
醤油の下味、赤身の適度な弾力、脂身の程良い口溶けがバランス良くまとまっています。
2食購入した内のもう1食のほうは2cm近い厚みがあったので、運が良ければ二郎級の極厚サイズに出会えるかも?
 
構成自体はシンプルで、スープも佐野ラーメンでは比較的主流のタイプですが、
その味わいは店主出自のおぐら屋の特長も踏襲しており、抜群の安定感、安心感を得られる一杯だと思います。
ごまラーメンの完成度はこのベースのクオリティあってこそですね。

10

2024年02月01日

スープはまろやかでややトロっとした豚骨醤油ベース。豚骨の臭みはなく、節と昆布も香りますが、
永福町系の特徴である平子煮干とカメリアラードの代わりに豚の背ガラと背脂が加わり、豚の主張を強めています。
またこちらには醤油返しの他に旨味がしっかりと効かされており、
塩分濃度も約2.0%と喉がピリピリくる味の濃さで、昔の東京豚骨風屋台味のようなレトロ感も醸し出しています。
 
麺も永福町系インスパイアという事で、ちよだの他のラーメンと同様に草村商店製を使用。
切刃20番手くらいの加水率やや高めな角刃縮れ中細麺で、指定時間通りに茹でるとやや軟らか目に仕上がりますが、
このプリモチな食感こそが永福町系の持ち味で、スープと絶妙に絡む絶妙の味わいを生み出すため、
永福町系の味を忠実に再現したいのであれば硬め茹では厳禁です。
過去に一度興味本位で硬めにチャレンジした事がありますが、案の定スープのノリが悪くなり失敗しました(涙)
 
付属トッピングは板海苔が2枚、厚めの鳴門巻が1枚、ゴリゴリと歯応えの強いメンマが数本、豚肩ロースチャーシューが1枚。
チャーシューは厚めのスライスで、脂身までトロリと軟らかく煮込まれており、食べ応えも充分。
 
ちよだのスタンダードな無化調テイストとは多少異なりますが、草村商店の麺など永福町系のエッセンス自体は残されており、
豚骨と塩味と油分の濃さ的にライスとの相性も申し分ありません。
ネギも合いますので、白ネギ青ネギどちらでもお好きな方はお好きなだけ用意しておきましょう。
 
地方の方や若い方にはどうか分かりませんが、東京育ちのオッサンにとっては郷愁の味なんじゃないかなと思います。
私は大好きですね。

8

2024年01月25日

スープはアニマルオンリーで、メインは豚鶏ですが、その中で牛骨がさりげなく香る絶妙な存在感を見せています。
濃厚な乳化タイプで、長時間煮込まれて溶け出た骨特有の香り、ゼラチン質のまったりねっとりとした舌触り、
そして豚骨の風味が醤油の角を削り、旨味に奥行きを与えています。
 
麺は国産小麦3種類の石臼挽き全粒粉を使用した自家製多加水角刃極太ストレートで、生卵も多く配合されており、瑞々しい濃厚な甘味、
春よ恋特有のしなやかなアシの長さ、チクゴイズミ特有のムッチリふんわりとしたグラマラスな柔らかい弾力と全粒粉の芳香が噛むほどに弾けます。
塩だけでも美味しく頂ける絶品で、ほんの少々塗るだけで塩味の対比効果により麺の甘みが一層引き立ちます。
またレモンなどの柑橘類を味変に使う場合は麺に直接絞って頂くとよいです。
ちなみに石臼挽きはラーメン界では佐野実さんが取り入れた事でも有名で、摩擦熱を抑える事で小麦の風味を損なわず挽けるというメリットがあります。
 
付属トッピングはゴリシャキ食感の太メンマが3本、豚肩ロースを炭火で吊るし焼きした後にタレで煮込んだチャーシューが2枚。
低温調理レアチャは付いていなかったので、製造ロットによって変更があるかもしれません。
いずれにせよチャーシューは湯煎にかけず流水解凍して、炭火焼に関しては手間がなければガスバーナーで表面を軽く焼くか、
若しくはガスコンロで軽く炙ると、炭火の香りが立つと共に甘い脂のサシが程良く溶けて、再現度が更に高くなります。
 
麺は見た目のゴツさに反して硬さや強烈なコシなどはなく、
薄力粉、中力粉、強力粉の独自配合により生み出された官能的な柔らかさとしなやかさ、
そして麺自体の甘味が他とは一線を画す特長として表れていますので、
指定時間通りしっかり茹でて、しっかり噛んで、その口当たりと醇正な風味を余すこと無く味わいましょう。
また熱盛は麺の風味も食感も全てが損なわれるのでお勧め出来ません。実店舗でも不可です。スープが冷めたら自宅ならレンチンで解決出来ます。
 
他の方もレビューされている通り、麺が主役と言っても過言ではない珠玉の逸品ですが、スープもチャーシューもクオリティは抜群。
ひら井は接客も素晴らしく、チャーシュー丼も極上なので、機会があれば実店舗で実物の味を体感する事をお勧めします。

10

2024年01月25日

スープは店主出自である麺堂稲葉譲りのトロトロ粒々な鶏ポタ系鶏白湯がベースで、
鶏や煮干由来のイノシン酸の旨味と貝由来のコハク酸の旨味が両立しており、味にコントラストを持たせています。
ちなみに貝はハマグリではなくホンビノス(白ハマグリ)ですね。
またカエシの醤油には角が無く、スープに旨味とまろみと深いコクを持たせたいます。
 
麺はスクエア型の多加水角刃太ストレート。麺堂稲葉と同じ磯屋商店製で、瑞々しいツルモチ食感が楽しめます。
色味的も風味的も食感的にも塩つけとは違う麺のように感じましたが、こちらは醤油に合わせて麺の主張を抑え目にしているのかな?
 
付属トッピングはInスープの太メンマと、スープと別パックで豚肩ロースと鶏胸肉のレアチャーシューが1枚ずつ。
チャーシューはどちらも塩と胡椒のみのシンプルな味付けで、
芯温を管理して低温加熱の安全面をしっかり考慮しているのが分かる意識の高い仕上がり。
またレモン果汁は鶏とも二枚貝とも相性が良く、酸味のキレが味に一本筋を通してくれるので、味変にお勧めです。
 
イズムは宅麺で初めて頂いて感銘を受けましたが、塩に続き醤油も絶品ですね。
実店舗にもまだ行けていないので、他のメニューも宅麺でジャンジャン出して欲しいです(笑)

7

2024年01月17日

スープは出自の蓮爾登戸店スタイルな非〜微乳化の甘旨醤油がベースで、塩分濃度は約2.4%と一般的なラーメンの約2倍弱、
糖分濃度は約15.1%と一般的なラーメンの約3倍近い濃さの猛烈な甘味旨味塩味となっていますが、
こちらは背黒煮干が佃煮を粉砕したような粗めの粒状でスープに混ざっています。
丼底にもたっぷり沈んでいるため、魚をおかずに食べているような感覚もあり、
また元のスープ自体が濃いぃので苦みやエグみもパワープレイで強引に打ち消されていて、
一般的な豚煮干ラーメンとは違うジャンク性を感じます。
またスープは画像の通りの微乳化タイプですが、
食べ進むにつれ麺の表面からデンプンがトロトロと溶け出し、次第に乳化が進んでゆきます。
 
その麺も蓮爾や大山と同系統の超々極太麺。茹で時間も10〜18分は必要となり、それでも麺内部までα化せず、
白く芯の残った蓮爾のようなボキボキ状態となりますが、この麺は芯が残るものと思って楽しみましょう。
 
付属トッピングのブタはInスープで、バラとウデのブロックが2個。
やや小ぶりですがホロホロに軟らかく煮込まれており、崩れた解し状の肉もボロボロと沈んでいます。
Inスープなので煮干の風味も吸っており、角煮というよりこちらも佃煮感があります。
 
トンギョといっても実店舗のたまラーメンとはまた異なる味ですが、大きめのざく切りにした玉葱のトッピングはこちらにも合います。
兎にも角にも煮干のジャンク感が群を抜いており、初見の方は麺もスープもインパクトが半端ないと思います。

9

2024年01月17日

スープは鶏ベースに良質な豚背脂を浮かべた、実店舗の豚蕎麦チックな淡麗醤油清湯。
醤油のコクと旨味の奥行きが深い無化調スープで、ニンニクは加熱調理により臭みや辛味がなく、穏やかな風味と旨味のみを残し、じんわりと上品にパンチを与えています。
塩分濃度約2.3%とやや高めな塩味と背脂の甘味が絶妙なバランスを取っていますが、
背脂はチャッチャではなく昔の一条流がんこのようなスタイルで、
細かめの粒状と液状を程よい量だけほんのりと浮かべてあり、クドさはありません。
 
麺は別商品の冷やしそばと同じく三河屋製麺の特注ですが、こちらは加水率若干低めの角刃平打太ストレートで、
スープの吸い上げもよく、パツンと歯切れの良い食感で、冷やしそばとも豚蕎麦の麺ともまた別のタイプです。
 
付属トッピングはローストされた肩ロースのレアチャーシューが1枚。
モチモチに軟らかく、シンプルながら絶妙の下味。高野のチャーシューは冷凍でも抜群に美味しいですね。
ただ湯煎で加熱し過ぎると硬くなり豚の臭みも出るので、湯煎はせず、冷蔵庫や流水、体温程度のぬるま湯などで解凍を行うとよいです。
また刻みニンニクの追加も合いますが、生ニンニクは香りが強すぎるので、
素の状態で食べたほうがスープ本来のニンニクの素材感は楽しめると思います。
 
背脂ニンニクというのは実店舗でも見た事がないので多分限定商品かなと思いますが、ちゃんと高野感があって味的にも楽しめました。
いつかTAKANO WATERが宅麺から家庭に届けられる日も来るんでしょうか(笑)

10

2024年01月10日

スープは丸鶏をベースに、その他動物系と魚介系を繊細に組み立てたあっさり淡麗清湯。
そこにヤマギク醤油を中心とした醤油返しのキリッとした塩味とじんわりまろやかな旨味、
雑味のない芳醇な鶏油がコクと厚みを上乗せしています。
 
スープ温度が高い最初の段階は塩味と酸味、節や冬菇などの乾物系の風味が立ちますが、
食べ進み温度が下がるにつれ今度は甘味と旨味が浮き上がり、
動物系の新たな風味が続々と鼻に抜けてゆきます。
 
麺は三河屋製麺の全粒粉入り中加水角刃中細ストレート。
食べ始めはポキポキとした食感ですが、次第にスープを適度に吸い上げ、
後半はモチモチとした食感となり、麺自体の味も変化します。
噛むほどに広がる全粒粉の芳ばしい風味もスープを活かしており、
お互いが引き立て合うようなニコイチ感を見せています。
 
付属トッピングはしっとりとした鴨ローススライス、
脂身の旨味が抜群のモチモチ豚バラロールスライス、
黒胡椒とバジルの香る鶏胸肉スライスが各1枚ずつ。
 
様々な食材の個性と各々の旨味の調和が複雑に入り組みつつも、
全体が鮮やかに整理整頓された超ハイレベルな一杯となっており、
店主は宅麺で販売されているソラノイロでも勤務経験がある実力者で、
舌の肥えたラヲタ達からの注目度も非常に高いお店です。

10

2024年01月10日

スープは醤油返しがキリッとシャープに効いた直系タイプで、
豚と鶏の割合は個性的ですがコラーゲンもしっかり溶け出していて、
多めの鶏油と合わせ直系っぽいキレと厚みのバランスが取れています。
 
麺は作田家も卸している大橋製麺多摩の家系麺。
家系麺の特徴である短尺の逆切り角刃平打中太ストレートで、
加水率低めながらモチモチとしたコシが印象的。
カタくしたい方は4分くらいで上げちゃってもいいかもです。
 
付属トッピングのチャーシューも直系スタイルのモモスモークスライスが1枚。
芳ばしい薫香とその香りを活かした塩味に、しっとりむっちりとした食感。
板海苔は3枚付きますが、ほうれん草などの青菜やネギは付かないので、各自で用意しましょう。
 
亜流系のお店ですが、味とスタイルは吉村家直系インスパイアの硬派なタイプで、
壱系やその他亜流系のライトなCPSが好きな方や家系初心者には塩味と油分が強く感じられるかもしれません。
実際塩分濃度は約3.0%と高く、麺とライス一杯分とスープを完食完飲した場合、
成人の約1日分の糖質と脂質、約2日分以上の塩分をこの一杯で摂取する事になります。
完飲派は青菜と茹でキャベツもたっぷり用意してバランス良く頂きましょう。

12

2024年01月10日

本品はスープ、芝麻醤、辣油と別々にパックされており、調理法は独自の順序で行う仕組みとなっています。
最初に芝麻醤と辣油を丼底に敷き、それからスープを芝麻醤及び辣油と混ざり合わないように丼肌から優しく注ぎます。
スープ、芝麻醤、辣油がそれぞれ分離した形が完成形となるので、他のラーメンのように混ぜてはいけません。
 
まずスープはクリアでコクのある鶏清湯に黒酢のキリッとした酸味がスッキリと効いていますが、
モミジや豚足から溶け出したコラーゲンによるまったりとしたゼラチン感もあり、酸味に円みを与えています。
芝麻醤は濃厚な旨味と甘味を、辣油はヒリヒリとした辛さと八角や桂皮の優雅な香りを与えてくれますが、
麺を食べ進む内に清湯と芝麻醤が混ざり合ってゆき、自然と味変が起こるという二層構造的な面白い仕掛けが施されています。
 
麺は低加水角刃極細ストレート。プリコリの食感でスープや炸醤とも良く絡み、博多や長浜の極細麺とはまた異なるタイプですが、
茹で方は同様なので、必ず冷凍状態のまま熱湯に落とし、さっと解れたら一呼吸置いてすぐ上げるくらいのタイミングで茹であげます。
3リットル程度の熱湯を用意し、湯で時間は大体15〜30秒くらいが目安です。
 
付属トッピングの炸醤はカシューナッツの食感がアクセントとなっており、
薄めの甜麺醤で肉感を活かすようなシンプルな味付けとなっています。

花椒の痺れが欲しい場合は事前に用意しておくとよいです。残ったスープへのライス投入も定番ですね。
 
食べ始めと食べ終わりで味が変化しているというのが鳴龍の特長なので、
実物を食べた事のない方は作り方だけ間違わないように注意です。

10

2024年01月04日

スープは牡蠣が濃厚に出ていますが、雑味はなく口当たりはまろやかで、あっさりかつクリーミーな味わい。
塩味が味を引き締めていますが、塩分濃度は約1.9%とさして高くもなく、バランス良く調和しています。
また牡蠣のアヒージョはニンニクが力強く効いており、溶かすとパンチのある味わいに変化します。
 
麺は加水率やや低めの角刃ストレート中細麺。密度高めで、コシよりも歯切れの良さが活きたタイプ。
スープの吸い上げも良く、麺自体の甘みが一体感を持たせています。
 
付属トッピングの豚肩ロースチャーシューは淡い味付けで、しっとりジューシーな仕上がり。
メンマは胡麻油が香り、ゴリゴリと硬めの食感。
バラ海苔は磯の風味をスープに加えてくれますが、〆のご飯投入で最も存在感を発揮します。
山椒粉は麻味が強く、ピリピリと舌に痺れが残るので、一度に加えずに少しずつ加えて具合を見るとよいです。
 
牡蠣を苦手な人がわざわざ買って食べる事もないと思いますが、
本品はニンニク、海苔、胡麻油、山椒など様々な香りが立っているので、
牡蠣特有の臭みなどは無く、大分食べ易くはなっていると思います。
 
何よりも予約困難なむかんがECで頂ける事がどれだけ有り難い事か、
運良く買えた皆さんにも少しでも伝わればよいなと思います(涙)

13

2024年01月04日

スープは山水地鶏も使った佐野実さん&嶋崎さんリスペクトの淡麗清湯。
スープは鶏水ですが、カエシには原材料表示にある様々な食材を使った複雑なトリックが施されており、
丸鶏のどっしりとした深みと醤油のコクと厚み、キリッとした塩味の後から甘味と旨味が押し寄せてきます。
鶏油は多めですが、雑味のないクリアな風味で、塩分濃度約2.3%のスープのエッジに円みを与えてくれます。
 
麺はややワイド型の中加水角刃中細ストレート。
春よ恋メインの国産ブレンド粉による豊かな甘味、滑らかな麺肌、
ふんわりもっちりとした食感がスープと完璧に調和しています。
 
付属トッピングは炭火で香ばしく低温ローストされたモモ肉とムネ肉の鶏レアチャーシューが1 枚ずつ。
鶏団子はInスープで、しっかりとした下味ともっちりとした弾力に、
生姜の風味、ヤゲン軟骨のこりこりとした食感がアクセントとなっています。
 
ラヲタの間ではもはや説明不要の有名店ですが、鶏水系という事で、
味の系統は69やトイボ、宅麺商品では飯田やLabQあたりと似ていますが、
味の構成やスープと麺の組み合わせには鶏喰にしかないオリジナリティが詰まっています。

8

2023年12月28日

スープは黄金色に澄んだ塩清湯で、淡麗にして超重厚な蜆の香りと味わいに一口で胃袋を掴まれます。
くっきりと立ったコハク酸の旨味を動物系の旨味が支えるような構成で、
塩分濃度は約2.8%と高いなりに塩味のエッジも立っていますが、
多めの香味油がクッションとなり口当たりはまろやかで、全体的にどっしりとした厚みを感じます。
 
麺は若干高めの中加水平打細ストレートで、しなやかでツルプリな舌触りが特徴的ですが、
何より麺自体の旨味が申し分なく、スープと合わせる事で動物系の旨味のサポートがより強調される仕組みになっているように感じます。
 
付属トッピングは豚肩ロースを低温ローストした大判のレアチャーシューが1枚。
スープに動物系の旨味を加えると共に、黒胡椒のスパイシーな香りが全体を引き締めるような役割も果たしています。
 
非常にデリケートなラインで言うと実店舗の味とは微細な違いを感じますが、
こちらはこちらで丼に注いだ瞬間に立ち上る香りが何よりも素晴らしく、
蜆の味もかなり濃厚で、〆の茶漬けまで含めて満足度は圧倒的に高いです。

12

2023年12月13日

本品は麺、塩ダレ、香味油、あん肝ペースト、フライドオニオン、チャーシュー、
メンマ、割りスープと、多数の食材が別々にポーション分けされています。
本来ならこれらを最初から全て混ぜ合わせて頂くのですが、私は食材の1つ1つの味を見ているので、
まぜそば系を頂く時は最初にタレと油だけを麺に和え、そこにその他をトッピングし、
1つ1つ味を足していく事により、最終形に行き着く迄の味の変化を順々に味わうスタイルを取っています。
 
まず塩ダレは昆布の風味と旨みが強く出た、キリッと力強い塩味が特徴的。
香味油は煮干を低温で揚げ、油に風味を移したものを粗く濾してあり、粒感を残して香りを立たせてあります。
 
麺はスクエア型の角刃中細ストレート。
一条流がんこと覆麺ではお馴染みのサッポロめんフーズですが、
説明文にはサッポロ製麺と誤記されているので、訂正したほうがよいと思います。
特龍麺という熟成多加水麺で、コシが非常に強く、
がんこ系の塩辛い味付けと抜群の相性をみせています。
 
まずはこの麺に塩ダレと香味油だけを和えて頂くと、らしさを感じさせるショッパーなキレと煮干の風味とパワフルな旨味の一撃にガツンとやられます。
 
次にあん肝ペーストを混ぜ合わせると、そこにコクと甘みと特有の風味が加わり、まったりと深い味わいに変化します。
ただ説明文にあん肝の苦味を感じさせないとありますが、あん肝自体に苦味成分はそもそも含まれていないので、臭みの事ですかね?
 
更に生卵を混ぜると塩味のカドが取れてまろやかになり、今度は全体的に円みのある味に移り変わります。
ただ卵白は料理の温度を下げ味も薄めるので、あん肝の濃厚な味と熱々の状態を保ちたい場合は卵黄のみにしておくとよいです。
 
フライドオニオンはカリカリとした食感と香ばしさを、
メンマは濃口の旨味と仄かな魚介の風味がまろやかな味わいの中にアクセントを与えてくれます。
チャーシューは大判の肩ロースが1枚。下味充分で厚みも弾力もあり、食べ応えは充分。
他に追加するなら海苔がメチャクチャ合います。麺に巻いて食べたら軽く飛びました(笑)
 
麺が残り少なくなったら、熱々の割りスープに移し、大さじ一杯ほど残してあったあん肝をトッピングして、あん肝ラーメンにスタイルチェンジ。
割りスープは根菜のみで取った穏やかな甘みの野菜出汁で、麺に纏われた塩ダレが溶け合う事で、
あん肝の深いコクがありながら淡く優しい味わいの、濃厚淡麗スープへと最終変化を遂げます。
個人的にはこのラーメンスタイルが一番好きでした。これだけで一杯分頂きたいです(笑)
 
また麺皿に残ったあん肝に白飯を半膳ほど加え、割りスープ少々と、お好みでポン酢を数滴垂らして混ぜれば、〆のあん肝リゾットの完成です。
 
このように食べ進むにつれ何段階も味が変化してゆくまぜそばとなっており、
原価的には外国産のあん肝をこの量で2,300円はECでもチト高いかなと思いましたが、
これだけの味変が楽しめて、〆の米までいくと2人分以上のボリュームとなるので、
そこまでを考慮するとコスパはとても高いんじゃないかなと思います。

21

2023年12月06日

スープは鶏と魚介の無化調淡麗醤油清湯。
ベースは鶏が力強く担いつつ、乾物系の香りも程よく主張し、
クセはなく和の風味として各々の食材が活かされています。
カエシは塩味に角がなくまろやかな熟成感で、キレよりも旨味とコクを強く感じます。
濃口と謳われてはいますが、塩分濃度は約1.8%、糖分濃度も約4.6%とどちらも高過ぎず低過ぎず、概ね平均的です。
ただ旨味は非常に濃く感じられます。味的に再仕込醤油も使われているのかな?
 
麺は自家製手打ちで、うどんのような超々多加水の超極太平打手揉み麺。
太さは一般的な讃岐うどんの太切くらいで、きしめんのようなピロピロとした薄さはなく、しっかりとした厚みがあります。
もち姫を使った麺肌はねっとり滑らかツルツルの官能的な舌触り、
食感はモチモチとした柔らかみのある弾力としなやかでノビのある強いコシを持ち合わせ、
噛めば噛むほどにもち小麦特有の風味が口内に広がります。
 
付属トッピングは赤身しっとり脂身トロトロな厚切りバラチャーシューが3枚。
味染みは良いものの、塩辛さはなく、絶妙な塩味と厚みが丼内で調和しています。
 
日陰の麺は塩ラーメンと同様に出自の「麺と未来」の店主が「博多うどんを参考にした」と言う通り、
博多うどんを意識した柔らかさに加え、讃岐うどんや中華麺のコシの強さも持ち合わせたような、
極めてオリジナリティの高い逸品となっています。

9

2023年12月06日

スープは昭和の町中華を思い起こすような鶏ベースの醤油清湯。
酸味がキリリと強く、塩分濃度は約2.7%、糖分濃度は約12.4%と、甘辛酸の割合は丸長系のつけ麺に似ていますが、
それ以上に化調が大量に使われているため、旨味がガンギマリしています。
 
また純正ごま油も別パックでたっぷり付いてきますが、各個人で好みの量を調節出来ます。
 
麺は加水率やや高めの角刃極太麺。宅麺ユーザーにも人気の浅草開化楼製ですね。
適度な縮れがスープとごま油によく絡み、開化楼PB粉のチーメンに似たプリモチワシゴワの食感が食欲を刺激します。
しっかり咀嚼して、スープとのペアリングをじっくりと味わいましょう。
 
付属トッピングは鳴門巻と、甘辛く濃い口に煮込まれたバラロールスライスが1枚。
 
化調とごま油という、入れればたちまち美味しくなるという魔法の調味料たちで味が構成されていますが、
ベースの鶏清湯が良い意味で素朴なので、調味料の豪快なブーストにも味を崩す事なく、
荒々しいバランス感の町中華として成立しているんじゃないかなと思います。
ししょうの味はアレが駄目コレが駄目と難しく考えず、シンプルにその世界観を楽しみましょう。
 
また追いごま油、白コショウ、おろしニンニク、ラー油、刻み海苔、大量のネギ、もやし、ワカメなど、
昨今の淡麗系にはまず使われない食材たちもししょうの味には面白いようにハマります。
納豆を浮かべて満来風にアレンジしても美味しそうなので、再販あれば試してみようと思います。
 
ししょう実店舗では麻婆麺と炒飯しか食べておらず、つけ麺は未食でしたが、個人的には大好きです。

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2023年11月22日

スープは蟹の風味が乗った鶏白湯ベース。
殻ごと焼いた香ばしい蟹の香りとクリーミーな鶏白湯の旨味がまろやかにまとまっており、
塩分濃度約2.0%のキリッとした塩味が味を引き締めています。
蟹は味的に紅ズワイかなと思いますが、蟹の身などは入っていないので、純粋に蟹の風味のみを楽しむスープとなっています。
 
麺は加水率低めの角刃中細ストレート。
コリパツの食感で、スープの吸い上げも良く、蟹の風味もしっかり纏って持ち上げてきます。
 
トッピングはInスープで蟹団子が5個。
といってもタラやイトヨリなどの白身魚のすり身にカニ身が少々練り込まれた感じのもので、
やや塩味濃いめのふんわりもっちりとした食感。
 
全体的には蟹を鶏白湯に重ねた事で、臭みも無く、風味だけを濃厚に感じられるようになっており、
クセのない馴染みやすい味わいに仕上げられているんじゃないかなと思います。
 
ややボリューム感に欠ける印象もありますが、残ったスープにご飯とチーズ又は溶き卵を加えてレンチンし、
ネギや三つ葉などを散らせば、美味しいカニ雑炊として二度楽しむ事も出来ます。

8

2023年11月22日

スープはコラーゲンたっぷりのトロトロとした濃厚鶏白湯がベース。
そこに付属の海老パウダーと海老油を加える事で、香ばしい海老の風味に包まれたドロドロの高粘度スープが完成します。
Brix値も約29%と高く甘味も強めですが、付属の柚子皮が口内をスッキリとリフレッシュする役割を担ってくれます。
つけ汁自体は酸味のあるタイプではありませんが、もし加えるならお酢を使うより、
鶏や海老との相性が良いレモン果汁を使ったほうが、より一層味を引き立ててくれます。ニンニクも好相性です。
 
麺は全粒粉入りの多加水角刃極太ストレート。
麺自体の甘みもあり、むっちりとした弾力と強いコシが濃厚なスープに負けておらず、がっぷり四つに組み合っています。
麺量も250gと大量な上に噛み応えもあるので、2人でシェアしても程良いボリューム感になるかなと思います。
 
付属トッピングは海老パウダー、海老油、柚子皮の他、
茎と穂先の繋がった太メンマが2本、鶏胸肉のしっとりレアチャーシューが2枚。
鶏肉は低温調理なので、湯煎よりも冷蔵解凍若しくは流水解凍のほうが望ましいです。
ただ鶏肉、メンマ、柚子皮は全て一緒にパックされているため、柚子の香りが他の食材にも移っており、
出来れば柚子皮だけは別パックにして欲しかったかも。
 
一杯に鶏5羽分使用といっても鶏5羽で一杯分のスープしか取れないという意味ではありませんが、
丸鶏以外にモミジ(足先)などゼラチン質の豊富な部位も沢山使われているので、
まさに鶏が濃縮したような味わいが楽しめると思います。
 
また海老パウダーは大量に付いてくるので、自分好みの量を入れてスープのエビ感をコントロールする事も可能です。
もし余った場合は他のラーメンや焼きそば、炒飯、炒め物全般、ふりかけ、お好み焼、サラダなどに流用する事も出来、何かと便利です。
えびせんに小さじ1杯ほど入れてシャカシャカすると風味がグレードアップします(笑)

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2023年11月16日

スープは店主出自である麺堂稲葉譲りのトロトロ粒々な鶏ポタ系鶏白湯がベースで、
鶏や煮干由来のイノシン酸の旨味と貝由来のコハク酸の旨味が両立しており、味にコントラストを持たせています。
また塩味をビシッと効かせる事で、濃厚でまろやかな中に鶏白湯と貝のシルエットをより鮮明に際立たせています。
ちなみに貝はハマグリではなくホンビノス(白ハマグリ)ですね。
 
麺はスクエア型の多加水角刃太ウェーブ。
細挽きの全粒粉がブレンドされており、甘味風味が良く、またコシもかなり強いムチコリの食感。
この麺かなり素敵ですね。麺堂稲葉と同じ磯屋商店製のようですが、
稲葉の麺とは味も形状もやや異なる、スープとの相性で独自に作られた、とても個性豊かな逸品だと思います。
磯屋商店は以前宅麺でも販売されていた鶏白湯の人気店、つけ麺弥七にも卸している老舗の名工で、個人的にも非常にお気に入りです。
 
付属トッピングはInスープの太メンマと、スープと別パックで豚肩ロースと鶏胸肉のレアチャーシューが1枚ずつ。
チャーシューはどちらも塩と胡椒のみのシンプルな味付けで、
芯温を管理して低温加熱の安全面をしっかり考慮しているのが分かる意識の高い仕上がり。
またレモン果汁は鶏とも二枚貝とも相性が良く、酸味のキレが味に一本筋を通してくれるので、味変にお勧めです。
 
麺量は200gもあるので充分なボリュームだと思いますが、とにかく後を引く美味しさだったので、
近い内に栃木巡回で一乃胡と連食に行こうかなと思っています。どちらも大満足でした。

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