2025年07月16日
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40代/男性
・仏伊中印料理の元シェフで、現在はコンサルティングに携わっています
・宅麺は主に製麺・スープ開発の参考用に利用しています
・麺の加水率やスープの甘い、塩っぱい、辛い等は主観ではなく、全て検査器により数値化した絶対値及び相対値を元にコメントしています。答え合わせのご参考に
・味覚検定チョコEASY・NORMAL・HARD全問正解(全問正解率1%)
・ラヲタ歴35年以上、春木屋・丸長・土佐っ子の味で育ち、家系直系・二郎直系・東池袋大勝軒直系は何周もしている元ガチ勢です
・プラチナ会員ですが抽選販売はクジ運悪く大抵先着販売で買っています
・店主へのリスペクトと、同じ飲食に携わる者として、プロの作った作品に点数など付けられないという理由で、星は基本的に全部5にしています
2025年07月16日
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スープはタイトル通りの淡麗貝出汁塩味。やや濁りのある清湯タイプですが、Brix値は約23.0%と高く甘口で、塩分濃度も約2.0%と全体的に濃い目です。帆立に含まれているグリシンの甘味が効いていますね。
二枚貝は生ものと貝煮干の併用により、旨味と風味がバランス良く抽出されていますが、牡蠣はむかんより抑えられているものの香りのベースを担っており、帆立、浅蜊、蛤それぞれの風味も分かりやすくハッキリと出ています。
旨味の構成的には浅蜊、牡蠣、蛤に多く含まれるコハク酸と帆立のグルタミン酸による多重構造となっていますが、
カエシにはコク出しに鶏挽肉も使われているようで、鶏のイノシン酸と帆立のグルタミン酸の旨味の相乗効果も計算に入れられています。
麺は菅野製麺所のスクエア型角刃中細ストレート。
指定の茹で時間で歯切れのよいコリモチ食感に仕上がり、絡み、吸い上げ共に良く、スープとの相性も申し分ありません。
付属トッピングは豚バラロールチャーシュスライス2枚とバラのり1p。
バラ肉の煮豚はスープへの干渉が強いので二枚貝の風味を濁してしまうかなとやや心配しましたが、食べてみるとスープの邪魔をしない淡い味付けで、肉自体の臭みもなく、相性は思いのほか悪くありません。
ただやはりこのスープにはチャーシューよりも貝の剥き身のほうが合う気がします。
本品は人気youtuberの好みを元にむかんが商品開発し、製造は外注の食品加工メーカーが行った限定商品となりますが、
味自体は完成度が高く、臭みも極力抑えられており、二枚貝がお好きな方なら十二分に楽しめる一杯になっていると思います。
販売価格はやや高いものの、原価率的にも製造コスト的にも限界じゃないですかね。(寧ろ軽く見積っても限界突破していると思います笑)