「元料理人で現コンサルなラヲタ」全ての宅麺レビュー

全587件のレビュー中 76-100件目


2024年07月04日

スープは中華そばスタイルの淡麗系醤油清湯。
塩分濃度は約2.0%と高めながら、やや多めのまろやかな鶏油が味に円みを生んでおり、
生醤油のキレ、芳醇な鰹の旨味、白口煮干の上品な甘味、リンゴ酢のすっきりとした酸味、
そして丼から立ち昇る馥郁とした和の香りが鼻腔をくすぐってきます。
手火山式焙乾製法による熟成感を舌と鼻でじっくりと味わいましょう。
 
麺は長尺でややワイド型の全粒粉入り中加水角刃細ストレート。
宅麺商品内だとトイボにも卸している大成食品製で、しなやかでパツパツとした歯切れの良さ、
ツルモチの食感、小麦の甘味、スープとの一体感と全てが抜群の逸品。
 
付属トッピングは肩ロースのレアチャーシュー、軟らかく煮られたロースチャーシュー、厚切りナルト、
発酵感伝わる淡い味付けのジャキジャキ細切りメンマ、三角海苔の5品で、全てが個包装のこだわりっぷり。
熱湯湯煎せず、流水かぬるま湯で解凍しましょう。夏場なら15分程度あれば常温解凍も可能です。
 
四つ葉はRDBの埼玉県人気ランキングでも1位を獲得する超有名店なので、既にご存じの方もいるかと思います。
スープ、麺、トッピングとそれぞれが繊細な気配りの上で冷凍化されていますので、調理も丁寧に行いましょう。

14

2024年06月27日

スープは甘海老の頭と殻から取った出汁と鶏ガラを濾し、魚介を合わせブレンダーで泡立てた濃厚でクリーミーな泡系鶏海老白湯。
塩分濃度は約1.8%と泡スープを前提とした塩味で、泡立てる事で塩味がまろやかになり、ふんわり柔らかな口当たりとなります。
海老は臭みがなく、反面しっかりと存在感のある絶妙な塩梅で、
海老油も香ばしく効いており、海老のフレーバーと旨味と適度な甘味を心地良く堪能出来ます。
 
麺はもち麦を使った全粒粉入りの多加水平打ち太麺で、つるつる滑らかでしっとりシルキーな麺肌と、
ムチグチからモチフワへと変化する優しい食感がまろやかなスープと見事にマッチしています。
時間経過で柔らかくなればなるほどスープとの融和性が増してゆくため、
ゆっくりじっくり頂くと味の移ろいを余すことなく味わうことが出来ます。
 
付属トッピングはチャーシュー2種で、スモーキーにローストされた豚肩ローススライスと低温調理のしっとり鶏むね肉が各1枚。
どちらも湯煎加熱すると品質が変わるので、常温か流水かぬるま湯での解凍が好ましいです。
 
最後は残ったスープにライスを投入し、チーズを溶かすと美味しい海老リゾットとして2度楽しめます。
 
なお実店舗ではスープをブレンダーで撹拌し、泡出ててから提供されます。
本品も事前にブレンダーにかけられており、多少は泡が残っているためブレンダー不使用の状態でも美味しいは美味しいですが、
商品本来の味や風味、口当たり、麺との絡みを正確に再現したい方は、ハンドブレンダーかホイッパーを用意して、今一度泡立て直してから頂きましょう。

12

2024年06月20日

スープは穏やかな動物ベースにすっきりとした酸味と辛味と爽やかな麻味(痺れ)を効かせた醤油清湯。
商品名は酸辣湯麺ですが、片栗粉や溶き卵は使われておらず、ピリ辛の辣油からは花椒や八角などのスパイスが香り、
榮林のような元祖系とは異なる、酸辣湯と麻辣湯を組み合わせたようなタイプとなっています。
 
麺は強力粉と中力粉を配合した自家製の中加水角刃細ストレート。
スープの酸味辣味を引き立てる甘味と、しなやかでプリプリコリコリとした食感が特徴的。
大盛りのボリュームで、食べ応えも抜群です。
 
付属トッピングは胡麻油で炒めた細切りの筍とレア気味の肩ロースチャーシュースライスが1.5枚。
チャーシューは厚めの大判で、こちらも食べ応え満点。
しっとり軟かな仕上がりなので、湯煎はせずに流水解凍して、熱々のスープに浮かべて徐々に熱を通すと再現度が高くなります。
 
今春の小山のイベントで提供していた麻酢湯麺(酸辣湯麺オマージュ)に調整が加えられた宅麺CK製の再現商品ですね。
ただ小山で頂いた実物よりも酸味がやや抑え目で、万人向きの味にレシピ化されたようです。
また塩分濃度は約1.8%と少々高めで、追加のトッピングもしっかりと受け止めてくれます。
ワカメとパクチーは相性抜群なので、お好きな方はガッツリ用意しておきましょう。
 
四川料理店で職人をしていた頃、賄いで酸辣汤に麻辣醤や糟辣椒を加え、油条を浸して食べていた時の懐かしい味を思い出しました。
もしスープが残ったら、ライスとネギや溶き卵なども追加し、ひと煮立ちさせて雑炊にしても美味しく頂けると思います。

10

2024年06月06日

本品は通常のスタ満そばにポン酢(ミツカン味ぽん)が付いたサービス商品となっています。
 
スタ満はアリラン、二郎、竹岡式のハイブリッドと言われている通り、二郎インスパではなくあくまでアリランと竹岡式がベースとなっており、
そこに二郎インスパっぽさを足してみたという感じのラーメンです。
 
という事で麺はオーション配合の二郎インスパっぽい低加水極太平打麺、
スープはキリリと醤油が立ち黒胡椒もピリっと効かせたうまじょっぱいピリ辛濃口醤油清湯スープ、
具は噛み応えのあるムチムチ弾力の豚バラ拍子木切りに玉葱とニンニクとニラがたっぷり。
 
付属の味付背脂をトッピングすれば二郎インスパっぽいジャンク感を、ラー油をかければアリランっぽい刺激的な味わいに仕上げられます。
 
スープを吸った具と麺はご飯のおかずにもなるので、出来ればライスも用意しておきましょう。
麺も具も超大盛りなので、大食漢でなければ1食を2人で分けて丁度良いボリュームになると思います。
 
付属のミツカン味ぽんは大さじ1杯分の量となっており、こちらと生卵を混ぜ合わせると実店舗のぽん玉というサイドメニューになります。
スープは塩分濃度約2.5%とかなりの濃味ですが、スープから引っ張り出した麺をぽん玊に絡める事で味わいがまろやかに、且つさっぱりと頂く事が出来ます。
本品を買いそびれた方でもポン酢があれば再現可能です。

12

2024年06月06日

スープは醤油返しがキリッとシャープに効いた直系タイプで、
豚と鶏の割合は個性的ですがコラーゲンもしっかり溶け出していて、
多めの鶏油と合わせ直系っぽいキレと厚みのバランスが取れています。
 
麺は作田家も卸している大橋製麺多摩の家系麺。
家系麺の特徴である短尺の逆切り角刃平打中太ストレートで、
加水率低めながらモチモチとしたコシが印象的。
カタくしたい方は4分くらいで上げちゃってもいいかもです。
 
付属トッピングはチャーシューも直系スタイルのモモスモークスライスが2枚。
芳ばしい薫香とその香りを活かした塩味に、しっとりむっちりとした食感。
そのほか板海苔が5枚とホウレン草も付いたフル装備で、
通常版よりもチャーシューが1枚増、海苔が2枚増、あと通常版には無かったほうれん草も追加された特別仕様となっています。
 
亜流系のお店ですが、味とスタイルは吉村家直系インスパイアの硬派なタイプで、
壱系やその他亜流系のライトなCPSが好きな方や家系初心者には塩味と油分が強く感じられるかもしれません。
実際塩分濃度は約3.0%と高く、麺とライス一杯分とスープを完食完飲した場合、
成人の約1日分の糖質と脂質、約2日分以上の塩分をこの一杯で摂取する事になります。
完飲派は青菜と茹でキャベツもたっぷり用意してバランス良く頂きましょう。

17

2024年05月29日

スープは若い豚骨感とゼラチン質のトロみが印象的で、鶏油のまろみと醤油のキレもありますが、直系と比較するとややライトなタイプ。
王道家系列はスープの仕込み方が吉村家直系と異なる為、フレッシュな熟成感が特長として表れています。
塩分濃度は約2.3%と家系では普通の濃さ。家系なので塩が強いのは当たり前ですね。
 
麺は王道家の自家製逆切り短尺平打太麺。王道家のスープに合わせたチューニングとなっており、
家系では一般的な短さですが、酒井よりも太く、酒井よりも加水率は低めで、
スープとの絡み、吸い上げも程よく、カタメだとコツコツ、ヤワメだとフワフワとした食感になります。
 
付属トッピングはホウレン草と大判海苔3枚、吊るし焼きの燻製大判ももチャーシューが3枚。
スモーキーな燻香としっとりもっちりとした食感をこのボリュームで堪能出来ます。
 
以前宅麺でも販売されていた王道家のグループ店ですね。
一点、打ち粉が少なく麺同士が引っ付きやすくなっているので、茹で方には気を付けましょう。
くっついた麺は菜箸で弄っても解れないので、ある程度茹でてから麺同士を優しく引っ剥がすようにするとよいです。

15

2024年05月29日

スープは動物を主体とした醤油清湯。醤油のキレと鴨の風味にやや多めの鴨鶏油が特長的で、あっさりとしながら中庸的なコクもあるタイプ。
 
麺は菅野製麺所の全粒粉入り角刃ストレート細麺。
加水率はやや低くしなやかで歯切れよいコリパツの食感ですが、時間経過とともにもっちりとした食感に変わってゆきます。
香ばしい風味と鴨の出汁も相まって、どこか日本蕎麦的な風情も感じられます。
 
昆布水は鰹の香りと塩味がふんわりと加えられており、塩や山葵を軽く塗るだけでも美味しく頂けますが、
塩分濃度約3.0%の濃口スープに浸す事で醤油のエッジが円くなり、旨味もイノシン酸とグルタミン酸の相乗効果で爆発的にアップします。
昆布の食物繊維が麺をコーティングする事で麺が伸びにくくなるというのも利点の1つですね。
 
付属トッピングはサクサク滑らかな穂先メンマが1本と、豚肩ロースのレアチャーシュースライス、
ヒッコリーの燻香を纏った鴨ロースの吊るし焼きスライスが各1枚。
いずれもスープに干渉しない淡口の味付けとなっています。
 
はやし田などを手掛ける株式会社INGSのプロデュース店で、開店当初に行った時ははやし田っぽさが色濃く出ていましたが、
現在はオリジナリティも感じられる味わいとなっています。
甘みを抑えた鴨せいろのような要素もあるので、昆布水は以前のように最初から使わず後がけにしても味変として良いと思います。
 
ちなみに昆布水麺を塩で頂く場合、海の物(魚介)には海の塩、山の物(動物)には山の塩という料理のセオリー的なものがあり、
岩塩は味が濃く昆布に対して主張が強いので、昆布水に使うならまろやかな海塩のほうが相性が良く、素材が活きます。
ただ実店舗ではヒマラヤ岩塩が添えられている通り、ピンクソルトは鉄分とカリウムが豊富で、ほのかな甘味があり、違和感なくマッチします。

15

2024年05月23日

スープは名古屋コーチンの丸鶏と豚骨をベースに節と羅臼昆布などの魚介を合わせた琥珀色の淡麗塩清湯。
沸かさずじっくり煮出しているので獣臭はなく、海塩と藻塩をブレンドした塩ダレのまろやかな塩味とミネラル成分が旨味に深みと奥行きを与えています。
 
麺は自家製多加水平打太麺。丁寧に手揉みされた強いうねりが食感の遊びを生み、スープをしっかりと拾い上げます。
小麦粉は国産100%の強力粉に中力粉も配合されたオリジナルブレンドで、熟成感の伝わる旨味と甘味、
ツルッツルの瑞々しい麺肌、ブリッブリの弾力、モッチモチの力強いコシが特長の逸品。
 
この麺に絡める昆布水には焼きあごや本枯節の香ばしい風味も乗せてあり、
本店の昆布水と比較すると塩味がしっかりしているので、つけ汁や塩を使わずとも昆布水を絡めた麺だけでスルスルいけます。
 
つけ汁の塩分濃度は約2.5%とつけ麺としては概ね平均的〜若干淡めですが、この昆布水を纏った麺と合わせると、
塩味のピントがピッタリ合うと共に塩の角も取れ、アミノ酸の相乗効果で旨味も飛躍的にアップします。
 
ちなみにわじまの水塩とは能登輪島沖の海水を結晶化直前まで低温濃縮した液体塩で、
豊富に含まれたナトリウムとマグネシウムが素材の長所を際立たせてくれるため、
私もドレッシングやピクルス、マリネの下味など様々な用途で度々使用しています。
 
付属トッピングは歯応えの強いメンマと、吊るし焼きした豚バラチャーシュースライスが2枚。
脂身の多いバラ部位ですが、常温でもあっさりしており、脂の甘味とスモーキーな風味が麺とマッチしています。
 
進化本店は来月で一旦クローズし、屋号も味もリニューアルして再出発されるそうですが、
更に進化した新たなしおらーめんが全国に届けられる日が来るのを今から楽しみにしています。
(現在のしおらーめんは町田駅前店で引き続き提供されるそうです)

11

2024年05月23日

スープは丹波黒どりの丸鶏をベースに豚モモ肉の切端と野菜も加えた無化調淡麗水鶏系。
カエシの醤油は生揚げ醤油やたまり醤油など10種のブレンドで、封を開けるや否や芳醇な香りが立ち昇り、
コク深くキレもある、複合的な配合バランスが緻密に計算されています。
塩分濃度は約1.8%と、このタイプのラーメンでは概ね平均的ですが、
鶏の厚みと鶏油のまろみにより、程良いエッジの後を引く飲み口となっています。
 
麺は三河屋製麺の全粒粉入りワイド型角刃細ストレート。
滑らかな甘味がスープとの一体感を高め、加水率やや高めのつるつるとした麺肌にはほのかにざらつきもあり、
喉越し良く、もちもちとしたコシが心地良い食感を生み出しています。
 
付属トッピングは非常にラグジュアリーな構成で、茎と穂先の繋がった長太メンマが1本と、
チャーシューは豚肩ロースの吊るし焼き、三元豚もも肉の塩麹焼き、鶏ももチャーシュー、鶏むねレアチャ、鴨ロースの吊るし焼きの5種5品。
いずれも素材本来の味を活かした控え目の味付けとなっています。
 
実店舗の特選醤油とはトッピング内容がやや異なるものの、1,620円とほぼ同価格で提供してくれるのはかなりの大サービス。
豚肉の価格が高騰を続ける中で、コストパフォーマンスの良さがキラリと光っています。

16

2024年05月09日

中華そばのスープは昭和の町中華を思い起こすような鶏ベースの醤油清湯。
味の素が別パックで大さじ1杯分付いていますが、そもそものスープの塩分濃度が約2.1%と濃口で、
味の素も予めしっかり使われているので、追加しなくとも充分美味しく頂けます。
追加するとBrix値もそれだけ増加し味も更に濃くなるので、入れるにしても量はお好みで調節しましょう。
あと説明文に化調香るとありますが、味の素自体は実質無臭です笑
 
麺は浅草開化楼の中加水角刃縮れ中太麺。
スープと絡みやすい縮れ具合とプリパツの食感で、こちらも昔ながらのオーソドックスなスタイルを踏襲しています。
 
付属トッピングはInスープで、豚バラロールチャーシュースライスとナルト巻スライスが1枚ずつ。
味の崩れを心配するタイプのラーメンではないので、好きな具を好きなだけ追加して楽しみましょう。
 
 
チャーハンはレンジシールで真空冷凍されており、パックのままレンジ調理出来るお手軽仕様となっています。
具材は刻んだチャーシューとナルト、グリンピースと、こちらもオーソドックスな構成。
半チャーハンではなくしっかり一人前のボリュームで、こちらにも味の素がガッツリ投入されています。
味付けは典型的な町中華で、スープを使っていないのでしっとり系ではなく程よくホロリとしていますが、
たっぷりのラードで香ばしく炒められているため、オイリーでもっちりしたタイプとなっています。
 
なおパラパラ系に仕上げたい場合はレンジ加熱後にフライパンで軽く乾煎りするとよいですが、長く炒めると水分の飛び過ぎでパサパサになるので注意しましょう。
しっとり系に変えたい場合はレンジ加熱後に中華そばのスープをレンゲ1杯弱ほど加えてフライパンで軽く炒め直すと上手に仕上がります。
 
一般的に冷凍炒飯は産業用ロボットと瞬間冷凍機でシステム化して大量生産を行いますが、
これらを個人の手によって何百食分も行うのは、仕込みから梱包までの手間も含めると並大抵の労力ではありません。
敬意と感謝の念とともに、今回も大変美味しく頂きました。

22

2024年05月09日

スープはクリアに澄んだあっさり鶏清湯。塩分濃度は約1.9%と若干高めながら塩味はまろやかで、
また化調も効かされているため旨味も強く、このスープ単体で既に完成されたクオリティとなっています。
 
麺は三河屋製麺の全粒粉入り角刃ストレート。切刃20番手の中太に分類される太さで、
春よ恋特有のモチモチとした弾力と中加水のしなやかなコシがスープとマッチしています。
 
チーズはクリームチーズをベースとした複数のフレッシュチーズにホワイトチェダーなどもブレンドされた独自配合。当然湯煎厳禁です。
濃厚で口溶けも良く、ほのかな甘味と酸味が瑞々しさと清涼感も与えてくれます。
ゴルゴンゾーラは極少量なので、青カビが苦手な方でも問題ないと思います。
 
このチーズを麺に絡めて頂くと、あっさりとした味わいに深みとコクがググっと加わり、濃厚ながら重みのない爽やかな味わいに一変します。
また食べ進む内にスープがクリーミーかつミルキーなチーズテイストに変わってゆき、前半と後半で異なる味わいが楽しめるのも特徴となっています。
 
トッピングは生ハムの強い塩味がチーズと抜群の相性をみせます。
生ハムがなくても家庭用のベーコンやハムなど塩味があるものであれば充分合いますので、何かしら乗せるとより美味しく頂けると思います。
 
ブイヨン・ド・ヴォライユに昆布と醤油で味付けして、そこにチーズとヌードルを落とすという和洋織り交ぜた発想は、
所謂ヌーベルキュイジーヌ的なアプローチで、仏伊料理出身者としても非常に魅力的な味わいです(笑)
とにかくチーズのブレンドがお洒落で素敵ですね。残ったスープに玄米ライスは勿論、リゾーニや押し麦、またBPやEVOなど足すのも合うと思います。

12

2024年05月02日

コックコート姿の佐野さんと最後にお会いしたのは佐野さんが亡くなる半年前の2013年秋、新宿での大つけ麺博でした。
 
佐野JAPANの錚々たるメンバーも交えて談笑しながら頂いたガチンコつけ麺の美味しさたるや、今も鮮明に舌が憶えています。
 
鵠沼海岸時代からお世話になり、こちらの世界に携わるきっかけも作って下さった佐野さんの支那そばや。
 
鵠沼海岸、ラ博、そして現在と、時代とともに味も変遷を経ましたが、
美味しさだけは不変だった佐野さんのらぁ麺への情熱は、佐野さん亡き後も日本中の同志たちに引き継がれています。

11

2024年04月18日

スープは澄み渡る無化調淡麗清湯で、まずは本枯や白口煮干など魚介の香りと甘味がフワッと口内に押し寄せ、
熊野地鶏の丸鶏とガラによる厚みのある風味と旨味が余韻として残ります。
塩ダレは塩味と甘味の均整の取れたまろやかな味わいで、塩分濃度も約1.7%と濃過ぎず薄過ぎずの絶妙な塩梅。
このスープ凄いですね。以前から更新されているものの何の違和感もなく、あまりの美味しさについグビグビと飲んでしまいました。
 
麺は自家製の中加水角刃ストレート細麺。北海道産小麦を独自配合した横山製粉のPB粉で、
滑らかでツルツルとしたシルキーな麺肌、しなやかなハリ、熟成感伝わるムチパツの強いコシ、
時間の経過とともに生まれるモチフワのクッション性、温度が下がるにつれ存在感を増す小麦の甘味、
これらの特長がスープと見事に調和しています。
硬め茹では避け、最低2リットル以上の熱湯で指定時間通りしっかりと茹でましょう。
また麺に触れ過ぎても麺肌を傷付けるので、ほぐれたら茹で上がるまで麺に触れるのはやめましょう。
 
付属トッピングは香り、出汁感、歯応えともに絶妙でジューシーな極太メンマ2本と、
以前入っていた地鶏団子は豚肩ロースチャーシュー2枚に変わっており、
低温調理のしっとり軟らかいミディアムレア状が食べ応えある厚切りとなっています。
塩味もありながら、肉汁は逃げずにたっぶり。熱湯湯煎はアウトです、解凍は必ず冷蔵か流水で。
ちなみに複数購入した内の1食は豚肩ロースと鶏胸肉のレアチャが1枚ずつ入っていたので、製造ロットで内容に違いがあるかもです。
この鶏レアチャも鉢ノ葦葉の人気トッピングで、優しい塩味としっとり軟らかく瑞々しい口当たりが特長の逸品です。
 
ここ数年は実店舗に行けておらず、最後に頂いたのも2年前の宅麺でしたが、
それからスープも麺も細かくアップデートされており、正直感動モノの美味しさでした。まさに天才のなせる技ですね。
冷凍向けにチューニングされているとは思いますが、冷凍でこのレベルだと作りたてはどんなに凄いのかと思うと、もう久々に実店舗にも行かずにはいられないです(笑)

18

2024年04月04日

浜松の宅麺クラウドキッチンで製造された富士丸ブランド麺です。
量は1玉約270gとなっています。
 
加水率やや低めの強くうねった角刃平打太麺で、短めに茹でると富士丸らしいゴワボソ食感になりますが、
長めに茹でても二郎直系っぽいフワデロにはならず、ポクポクとした食感になります。
 
画像1枚目は右が富士丸製、左が宅麺CK製です。宅麺製が白っぽいのは打ち粉によるもので、どちらもオーション麺です。
切刃番手も同じで、冷凍生麺同士の比較という観点で言えば、しっかりコピー出来ていると思います。
 
インスパ系の麺マシに加えるもよし、
濃厚系スープの替え玉に使うもよし、
自作スープで家二郎を楽しむもよし、
別売鍋スープの〆に投入するもよし、
梶原の白(油そば)風に食すもよし、
食べ方はお好みで。
 
ちなみに梶原の白とは茹でた麺に背脂とほぐしたブタと長ネギを乗せた富士丸梶原店の独自メニューで、
麺半玉に対し、ブタカスアブラ(ラーメンや鍋スープの付属品)1パックで塩味のバランスが取れます。
画像2枚目は上記量を普通のラーメン丼に盛り付けたボリューム感です。半玉で普通に一人前の量になります(笑)
 
残った半玉分の麺は鍋の〆やラーメンに加えて大盛り仕様にすると無駄なく使えますが、
白だけで麺1玉使いたい場合はブタカスアブラ1パックに濃口醤油&旨味調味料を適量足すか、ブタカスアブラを2パック用意するとよいです。
ただ2パックだと液状油がちょっと多いかも。
 
ほぐしブタとネギの量はお好みで。
生卵やラー油、酢、ニンニク、玉葱、唐辛子、胡椒、生姜、紅生姜なども好きなだけ追加して楽しみましょう。
ヤサイは味が薄まるので量に注意です。
 
富士丸のブランドが付いた二郎系冷凍生麺という希少性も加味した上で、
1玉270gを小売で税込270円なら、通販だと安いほうですね。
コスパ(価格に対する満足度)は高いほうだと思います。

6

2024年04月04日

富士丸ブタの単品販売です。ラーメンの豚増しや炒飯の具、ご飯のおかずやお酒のお供に。
部位は豚腕肉、量は3個入り合計で約250g。
1個あたりの大きさは縦幅約7cm、横幅約5cm、高さ約3.5cmくらいにカットされています。(個体差あり)
自宅だと画像3枚目のようにガスバーナーで表面を香ばしく焼いて梶原店の炙りっぽくする事も可能です。
 
ただ宅麺CK製なので忌憚なく書きますが、漬けダレは今現在の富士丸の味をコピー出来ているものの、
食感はパサギチで、富士丸直系のムチホロ感を再現出来ていません。
特に成形と縛り方、またカットの形状も直系店と違う為、最終的な味や食感も結構変わってきます。
 
画像4枚目は右が宅麺製、左が富士丸実店舗製です。
宅麺製はブロック1本が細く、カットがゲンコツ状に分厚く、
何より縛らずにネットを使っている時点でジャナイ感があります。
 
実物の味をご存じない通販専門ユーザさんの中には、美味しいと思えればそれで良いという方もいるかもしれませんが、
実店舗の本物を食べているリアルの客層は本物の味を求めて買うので、
ユーザの経験値によって期待する再現度とクオリティが違ってきます。
 
ブタはスープの仕込みとの兼ね合いもあるため完全再現が難しいのは理解の上ですが、
せめて加工に関してはトリミングの時点から最終的なカットに至るまで、
実店舗の工程を細部まで今一度見直し、物理検査も徹底すべきだと思います。
 
カットの厚みは商品インパクトとして敢えてゴツい塊状にしているものと思います。
ただ「富士丸監修」ではなく「富士丸正規品」として商品化するのであれば、
実物と遜色ない、本当の意味での「『店の味』を忠実に再現」に期待します。
 
一方、モノ自体については食べ応え抜群で、汎用性も高く、インスパイア風の厚切りチャーシューとして考えると優れた製品です。
 
細かく解せば汁なしの追加トッピングに、また味付アブラに混ぜれば富士丸風のブタカスアブラが作れます。
カットした豚に刻みキャベツ、白胡麻、ごま油、出汁醤油orポン酢を和えると、家系風キャベチャーに。
刻みネギと白胡麻をぶっかけてラー油を垂らせば居酒屋風の簡単おつまみに。
そこにコチュジャンや豆板醤を加えて混ぜると町中華風のピリ辛ネギチャーシューになります。

14

2024年03月21日

本商品は鍋専用スープという事で麺は付いていませんが、
スープ量はラーメンよりも約1.7倍ほど多く、逆に液体油は少なめになっています。
分量的には2〜4人用くらいですね。
 
塩分濃度はラーメンが約2.2%に対し鍋用は約2.0%、Brix値は約12.7%と、
データ上からも分かる通り鍋用はラーメンよりも塩味も甘味も控え目で、まろやかな作りになっています。
ラーメンスープは麺を食べさせる為に醤油のキレを出してありますが、鍋スープは野菜に合うように醤油のエッジを円くした印象です。
また旨味成分のグルタミン酸が多いので、鍋の具材となる肉類やキノコ類と合わせると、旨味が更に倍増するといった仕掛けが施されています。
 
付属のブタカスアブラは鍋に入れるもよし、別皿にして具をくぐらせるもよし、
〆にトッピングするもよし、食べ方はお好みで。
ただ普通の鍋スープと違い只でさえ液状油が多く、そこにカスアブラまで加えると完全に脂質の摂り過ぎとなるので、そのあたりは自己管理で。
若い子は普通に食べていましたが、私は途中から胃にズシっときました(汗)
 
あと作り方としては、チラシの調理例はモツ鍋と寄せ鍋になっていますが、
今回は富士丸らしくすき焼き風に溶き卵に付ける事を前提に、
モヤシ、キャベツ、ニンニク、茹で卵などを盛り付けて、富士丸風ニンニク豚すき鍋の形でも用意してみました。
 
とにかくモヤシがメチャクチャ合います。水餃子や餅も相性抜群です。あと茹で卵は鍋に入れておくだけで勝手に味玉になります。
トマトやキムチ、カレー粉などのアレンジ系とも違和感なくハマると思いますので、
お好きな具材をお好きなように入れて自由に楽しむとよいでしょう。
 
〆は別売りの富士丸麺で。もちろんウドンや雑炊もアリです。

8

2024年03月21日

富士丸倶楽部で販売されている宅麺CK製の通常品は麺が約330gありますが、こちらはその少なめバージョンとなっています。
ただ小サイズといっても60g減の約270gと、それでも一般的なインスパと同程度のボリュームはあります。
 
この量だと普通の方が一人で食べ切るのはまだまだキツいと思うので、
少なめを出すなら150g〜200gくらいの一般的な量にしたほうが、
300g前後の量は食べきれないという方々には喜ばれるんじゃないかなと個人的には思います。
 
また宅麺CK製のブタカスアブラはブタカスが入っていないように見えるほど細かい繊維状になっていますが、
富士丸実店舗は手作業でブタをほぐして固形を小さく残した状態で背脂と混ぜているので、ブタの存在感が全く違います。
 
同じタレとA脂を使っていても、ブタの加工次第で再現度は全く変わってくるので、このあたりの工程も細部まで模倣したほうが良いのではと思います。

15

2024年03月21日

スープは鶏の厚みある旨味と醤油の甘味とコク、やや多めの鶏油が活きたトイボらしい水鶏淡麗系。
塩分濃度は約1.6%と抵抗なく飲める平均的な塩加減で、素材がすっきりとした形で活かされています。
 
麺は実店舗と同じ大成商品の中加水角刃平打中細ストレート。
スープを拾いやすい麺肌で、コリプリの食感としなやかなアシの長さ、
麺自体のナチュラルな甘味がスープとよく合っています。
 
付属トッピングは節の香る細切メンマに、タレが適度に染みた脂身ジューシーな豚バラロールが2枚。
やや厚めのボリューム感あるスライスで、スープに豚の旨味が徐々に溶け出す事で時間経過と共に味変が進む役割を果たしてくれますが、
酒呑みはトッピングせずに表面を軽く炙って酒のアテにするのもよさそうです(笑)
 
レシピ化が可能な宅麺CK仕様に構成を落とし込む形で作られていますが、
それでもトイボっぽさは充分表現出来ていると思います。

8

2024年03月14日

スープは伊達鶏の生ガラをベースに背黒煮干も効かせた醤油清湯で、あっさりながら深みもある淡麗系喜多方スタイル。
塩分濃度は約1.9%と若干高めで、濃口醤油のキレと旨味がどっしりとした出汁とバランス良く調和しています。
 
麺は東京製麺の特注で、うどん用の中力粉を独自配合した平打の熟成多加水中太麺。
一般的な喜多方麺よりやや厚く、適度な縮れともっちりとした弾力と強いコシ、
そして官能的でツルツル滑らかな瑞々しい麺肌が特長として表れています。
 
付属トッピングはコリコリ食感でしっかり味付けされた薄切りメンマと、
チャーシューは以前までのバラブロックをまるまる横にスライスした丼からはみ出る半面盛ではなく、
現在は縦にスライスした一般的な喜多方スタイルの3枚に変更されています。
ただ国産豚のしっとりと軟らかい赤身と甘味ある脂身の質は変わっておらず、
食べ進む内に脂がスープに溶け出して更なるコクを与えてくれます。
熱湯湯煎すると、この肉汁と脂分が袋内に溶け出てしまうので、解凍は冷蔵庫か流水で行いましょう。
 
他の有名店のような円みや甘味のあるタイプと若干異なる、醤油感、煮干感の効いたやや関東寄りな喜多方スタイルで、ことチャーシューに関しては多くの方を唸らせる逸品だと思います。

9

2024年03月07日

スープはサラサラとした純煮干で、苦みやエグミはありませんが、煮干特有の芳醇なクセはしっかりと活かされています。
塩分濃度は約2.1%とやや濃口ながら、塩味の角を無くしたまろやかな口当たりで、
煮干の旨味と甘味にも奥行きがあり、煮干油も重みが無くあっさりとしています。
以前は長崎産の片口鰯や鯵、千葉産の真鰯などが使われていましたが、最近は千葉産の片口鰯を使っているようです。
 
麺は本店と同じ東京製麺の低加水角刃中細ストレート。
コリパツの食感で、時間の経過と共にスープを吸い上げ、煮干の風味と一体化してゆきます。
 
付属トッピングは豚肩ロースの低温調理レアチャーシューが2枚。
ジューシーな国産霜降り肉で、薄めのスライスながらむっちりとした弾力と、体温でとろける甘い脂が特長の逸品。
またスープの邪魔をしない淡い味付けとなっており、麺との相性もしっかりと考慮されています。
当然ながら湯煎は厳禁、またスープの余熱でもタンパク質の変性による肉質と風味の変化が生じるので、
レアチャを臭いと感じてしまう人は熱が入る前に早めに食べるか、ラーメンに乗せず別皿にするとよいです。
 
数年前に宅麺でも販売されていた丿貫の6号店ですね。
欲を言えば和え玉もあれば嬉しかったですが、全体的には流石のクオリティだと思います。

12

2024年02月08日

スープは鶏ガラと根菜を沸かさずにじっくりと煮出したあっさり醤油清湯。
クリアに澄んだ綺麗な黄金色で、さらりとした穏やかな鶏胴ガラの味わいの中に鰹もほんのりと香り、
薄口醤油のキリッとした塩味はやや強めの旨味と甘味が優しく和らげています。
 
麺は自家製の超多加水平打中太縮れ麺。
加水率が非常に高い佐野ラーメン特有の瑞々しく滑らかな舌触りにプリプリモチモチとした弾力とコシの強さ、
また手揉みによる不規則な縮れがスープを適度に持ち上げ、噛む場所によって異なる多彩な食感を生み出しています。
 
付属トッピングはシャキシャキとした歯触りのメンマに、チャーシューはしっかりと巻かれた厚めの豚バラロールで、
醤油の下味、赤身の適度な弾力、脂身の程良い口溶けがバランス良くまとまっています。
2食購入した内のもう1食のほうは2cm近い厚みがあったので、運が良ければ二郎級の極厚サイズに出会えるかも?
 
構成自体はシンプルで、スープも佐野ラーメンでは比較的主流のタイプですが、
その味わいは店主出自のおぐら屋の特長も踏襲しており、抜群の安定感、安心感を得られる一杯だと思います。
ごまラーメンの完成度はこのベースのクオリティあってこそですね。

13

2024年02月01日

スープはまろやかでややトロっとした豚骨醤油ベース。豚骨の臭みはなく、節と昆布も香りますが、
永福町系の特徴である平子煮干とカメリアラードの代わりに豚の背ガラと背脂が加わり、豚の主張を強めています。
またこちらには醤油返しの他に旨味がしっかりと効かされており、
塩分濃度も約2.0%と喉がピリピリくる味の濃さで、昔の東京豚骨風屋台味のようなレトロ感も醸し出しています。
 
麺も永福町系インスパイアという事で、ちよだの他のラーメンと同様に草村商店製を使用。
切刃20番手くらいの加水率やや高めな角刃縮れ中細麺で、指定時間通りに茹でるとやや軟らか目に仕上がりますが、
このプリモチな食感こそが永福町系の持ち味で、スープと絶妙に絡む絶妙の味わいを生み出すため、
永福町系の味を忠実に再現したいのであれば硬め茹では厳禁です。
過去に一度興味本位で硬めにチャレンジした事がありますが、案の定スープのノリが悪くなり失敗しました(涙)
 
付属トッピングは板海苔が2枚、厚めの鳴門巻が1枚、ゴリゴリと歯応えの強いメンマが数本、豚肩ロースチャーシューが1枚。
チャーシューは厚めのスライスで、脂身までトロリと軟らかく煮込まれており、食べ応えも充分。
 
ちよだのスタンダードな無化調テイストとは多少異なりますが、草村商店の麺など永福町系のエッセンス自体は残されており、
豚骨と塩味と油分の濃さ的にライスとの相性も申し分ありません。
ネギも合いますので、白ネギ青ネギどちらでもお好きな方はお好きなだけ用意しておきましょう。
 
地方の方や若い方にはどうか分かりませんが、東京育ちのオッサンにとっては郷愁の味なんじゃないかなと思います。
私は大好きですね。

11

2024年01月25日

スープはアニマルオンリーで、メインは豚鶏ですが、その中で牛骨がさりげなく香る絶妙な存在感を見せています。
濃厚な乳化タイプで、長時間煮込まれて溶け出た骨特有の香り、ゼラチン質のまったりねっとりとした舌触り、
そして豚骨の風味が醤油の角を削り、旨味に奥行きを与えています。
 
麺は国産小麦3種類の石臼挽き全粒粉を使用した自家製多加水角刃極太ストレートで、生卵も多く配合されており、瑞々しい濃厚な甘味、
春よ恋特有のしなやかなアシの長さ、チクゴイズミ特有のムッチリふんわりとしたグラマラスな柔らかい弾力と全粒粉の芳香が噛むほどに弾けます。
塩だけでも美味しく頂ける絶品で、ほんの少々塗るだけで塩味の対比効果により麺の甘みが一層引き立ちます。
またレモンなどの柑橘類を味変に使う場合は麺に直接絞って頂くとよいです。
ちなみに石臼挽きはラーメン界では佐野実さんが取り入れた事でも有名で、摩擦熱を抑える事で小麦の風味を損なわず挽けるというメリットがあります。
 
付属トッピングはゴリシャキ食感の太メンマが3本、豚肩ロースを炭火で吊るし焼きした後にタレで煮込んだチャーシューが2枚。
低温調理レアチャは付いていなかったので、製造ロットによって変更があるかもしれません。
いずれにせよチャーシューは湯煎にかけず流水解凍して、炭火焼に関しては手間がなければガスバーナーで表面を軽く焼くか、
若しくはガスコンロで軽く炙ると、炭火の香りが立つと共に甘い脂のサシが程良く溶けて、再現度が更に高くなります。
 
麺は見た目のゴツさに反して硬さや強烈なコシなどはなく、
薄力粉、中力粉、強力粉の独自配合により生み出された官能的な柔らかさとしなやかさ、
そして麺自体の甘味が他とは一線を画す特長として表れていますので、
指定時間通りしっかり茹でて、しっかり噛んで、その口当たりと醇正な風味を余すこと無く味わいましょう。
また熱盛は麺の風味も食感も全てが損なわれるのでお勧め出来ません。実店舗でも不可です。スープが冷めたら自宅ならレンチンで解決出来ます。
 
他の方もレビューされている通り、麺が主役と言っても過言ではない珠玉の逸品ですが、スープもチャーシューもクオリティは抜群。
ひら井は接客も素晴らしく、チャーシュー丼も極上なので、機会があれば実店舗で実物の味を体感する事をお勧めします。

14

2024年01月25日

スープは店主出自である麺堂稲葉譲りのトロトロ粒々な鶏ポタ系鶏白湯がベースで、
鶏や煮干由来のイノシン酸の旨味と貝由来のコハク酸の旨味が両立しており、味にコントラストを持たせています。
ちなみに貝はハマグリではなくホンビノス(白ハマグリ)ですね。
またカエシの醤油には角が無く、スープに旨味とまろみと深いコクを持たせたいます。
 
麺はスクエア型の多加水角刃太ストレート。麺堂稲葉と同じ磯屋商店製で、瑞々しいツルモチ食感が楽しめます。
色味的も風味的も食感的にも塩つけとは違う麺のように感じましたが、こちらは醤油に合わせて麺の主張を抑え目にしているのかな?
 
付属トッピングはInスープの太メンマと、スープと別パックで豚肩ロースと鶏胸肉のレアチャーシューが1枚ずつ。
チャーシューはどちらも塩と胡椒のみのシンプルな味付けで、
芯温を管理して低温加熱の安全面をしっかり考慮しているのが分かる意識の高い仕上がり。
またレモン果汁は鶏とも二枚貝とも相性が良く、酸味のキレが味に一本筋を通してくれるので、味変にお勧めです。
 
イズムは宅麺で初めて頂いて感銘を受けましたが、塩に続き醤油も絶品ですね。
実店舗にもまだ行けていないので、他のメニューも宅麺でジャンジャン出して欲しいです(笑)

12

2024年01月17日

スープは出自の蓮爾登戸店スタイルな非〜微乳化の甘旨醤油がベースで、塩分濃度は約2.4%と一般的なラーメンの約2倍弱、
糖分濃度は約15.1%と一般的なラーメンの約3倍近い濃さの猛烈な甘味旨味塩味となっていますが、
こちらは背黒煮干が佃煮を粉砕したような粗めの粒状でスープに混ざっています。
丼底にもたっぷり沈んでいるため、魚をおかずに食べているような感覚もあり、
また元のスープ自体が濃いぃので苦みやエグみもパワープレイで強引に打ち消されていて、
一般的な豚煮干ラーメンとは違うジャンク性を感じます。
またスープは画像の通りの微乳化タイプですが、
食べ進むにつれ麺の表面からデンプンがトロトロと溶け出し、次第に乳化が進んでゆきます。
 
その麺も蓮爾や大山と同系統の超々極太麺。茹で時間も10〜18分は必要となり、それでも麺内部までα化せず、
白く芯の残った蓮爾のようなボキボキ状態となりますが、この麺は芯が残るものと思って楽しみましょう。
 
付属トッピングのブタはInスープで、バラとウデのブロックが2個。
やや小ぶりですがホロホロに軟らかく煮込まれており、崩れた解し状の肉もボロボロと沈んでいます。
Inスープなので煮干の風味も吸っており、角煮というよりこちらも佃煮感があります。
 
トンギョといっても実店舗のたまラーメンとはまた異なる味ですが、大きめのざく切りにした玉葱のトッピングはこちらにも合います。
兎にも角にも煮干のジャンク感が群を抜いており、初見の方は麺もスープもインパクトが半端ないと思います。

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